カテゴリ: Computer & Game マイコン内蔵ゲーム機
テレビゲーム機がテレビジョンを媒体とする娯楽機械であることは、前節に書いた通りです。
本来テレビジョンは、放送局から電波に乗せて送られる映像信号(テレビジョン信号)を、元の映像に復元して映しだすための機械です。この映像信号が、様々な電気回路を通り、分解されて、ブラウン管を使う普通のテレビの場合は、最終的に『電子銃』と呼ばれる部品から飛び出す電子を制御しているわけです。したがって、ゲーム機には、『テレビ』という「映像信号を復元する機械」につなぐために、自らその信号を作り出す機能を備えていなければなりません。
映像信号は、放送局の場合はテレビカメラによって作られますが、ゲーム機ではマイクロコンピュータによって作られます。誤解があるといけませんので、あえて追記しておきますと、正確には「映像信号を作り出す回路」を、コンピュータが「制御」しているということです。マイコン炊飯器を例にあげれば、コンピュータがお米を炊くのではなく、釜を熱するヒーターを制御しているということです。いくら賢いコンピュータでも、お米を炊くことはできません。
コンピュータは、さまざまな情報を決められた「手順」に従って素早く計算し、結果を出力することしかできません。「入ってきた数値を加工して吐き出す」ことしかできないのです。この手順のことを『プログラム』と呼んでいます。
コンピュータを使わなくても、今までの部品で代用できるものは沢山あります。能力は桁違いに悪くなりますが、コンピュータが出現する前は皆そうだったのですから、当然と言えば当然のことです。
ここで一つ、多くの方には意外な事実を書いてみます。それは、30年ほど前(1970年代初期)のゲーム機には、コンピュータと呼べるものが入っていなかったということです。「テレビゲーム=コンピュータ」という図式が、頭の中にでき上がっている方にとっては驚きでしょうが、これは本当です。映像信号を作る「手順」を、マイクロコンピュータと、そのプログラムに頼るのではなく、すべて個別の電子部品だけで構成していたのです。
「テレビゲーム=コンピュータ」という認識は後に広まったことで、今あるゲーム機は、つまるところマイコン内蔵炊飯器と同じく、マイコン内蔵ゲーム機ということになるのです。
そうは言っても、やはり現在では“ゲーム機=コンピュータ”ですよね。(2006年1月追記)
2006/1/15 00:43 | URI | Computer & Gameカテゴリの記事をすべて読む